バラの新芽や新葉、つぼみがチリチリとしおれていませんか? その最もよくある原因は、バラゾウムシ。体長2〜3㎜の甲虫で、極小で見つけにくいため被害にあってもその原因が分からない方も少なくありませんが、消毒をしない庭では、必ずいると思ってよいバラの害虫です。今回はオーガニックでバラの庭づくりをしている面谷ひとみさんが、バラゾウムシを効率よく捕まえるために発明した「ゾウムシバンバン」をご紹介します。

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小さいけれど、ダメージは大きいバラゾウムシ

バラゾウムシはとても小さな甲虫の仲間です。体長は約2〜3㎜で、ケシ粒のように小さいので、別名クロケシツブチョッキリとも呼ばれています。象の鼻のように伸びたストロー状の口でバラの葉やつぼみに穴をあけてエキスを吸います。穴のあいた葉はそこから先に水分が行き渡らなくなり、枯れてしまいます。バラゾウムシ被害で最も残念なのは、開花目前のバラのつぼみを枯らされることです。日一日と膨らんでいくバラのつぼみが、ある日突然クタッと萎れてしまった時のガッカリ感。それをいくつも見つけたときのショック。花咲くその日のために一年間、ずっと世話をしてきた人にとって、その精神的ダメージはとても大きなものです。

バラゾウムシの被害にあったバラの葉。古い葉ではなく、新葉が狙われます。
被害にあってチリチリに萎れています。
バラゾウムシはポロっと落ちて逃げるので、手のひらなどを受け皿にしてその上にそっと落とすようにして捕まえます。

死んだふりをするバラゾウムシ!

バラゾウムシはしばしば死んだふりをします。死んだと思ってその辺に捨てると、またバラの葉に戻っていきます。ダマされないで!

手のひらに落として5分ほど観察していると…。死んだふりからヒョッコリ起き上がりました。そして慌てた様子で羽を広げて飛んでいきました。バラゾウムシは滅多に飛びませんが、緊急事態には飛んで逃げるという技も使います。ですから、捕まえたら速やかに捕殺します。

発明! 「ゾウムシバンバン」

鳥取県米子市でバラの庭づくりを楽しむ面谷ひとみさんは、オーガニックで庭づくりを行っています。薬剤を使わない場合、バラの庭には必ずバラゾウムシが現れます。面谷さんは毎日、庭を見回って被害をチェックし、バラゾウムシを見つけたら、一匹一匹、手で取り除いてきました。

「だけど、つるバラで高いところに誘引してある場合は、手が届かないのでバラゾウムシ退治も難しいんです。葉先にしばしば被害を見つけても、これまでは仕方ないなぁと諦めるしかなかったんですよ」

そこで考案したのが、ビニール傘を逆さにして、枝をトントンと叩いてバラゾウムシを捕まえる方法。

「ビニール傘の一箇所に切れ込みを入れておき、そこに枝を挟み込んで大きな受け皿にします。それから、枝の上の方を長い棒でトントンと叩くと数匹一緒に落ちてきて、高い所に潜むバラゾウムシも効率よく捕まえられるんです」

名付けて「ゾウムシバンバン」。面谷さんがいろいろ試した結果、傘は白や半透明ではなく、透明に限るとのこと。「透明の傘なら、つるバラの下に植わっている宿根草類が見えるので、折らないように気をつけることができます」。

傘の一箇所に切れ込みを入れ、逆さにしてバラの枝に押し当てます。
傘に落ちたバラゾウムシ。
多い時は一度に5〜6匹取れる。
さらに高い所は、傘の先端部分を持って受け皿にする。

面谷さんは、この「ゾウムシバンバン」を発明以降、バラゾウムシ退治はもっぱらこの方法で行っているといいます。「たくさんバラを育てているので、手で一匹一匹捕まえるより、いっぺんに何匹も捕まえられて効率がいいんです」。

バラゾウムシの被害で悔しい思いをしている方は、ぜひ面谷さん考案の「ゾウムシバンバン」を試してみてください。

面谷さんのバラのお庭はこちら

Credit

写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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