「ご存じですか? 山形県の東沢バラ公園では、高校生たちがボランティアでバラ園を案内してくれます。そばで聞いていると、オールドローズや原種のバラについても、高校生たちは見事に解説していて、それはもう、たいしたものです!」……心躍る情報に導かれて、ガーデンダイアリー編集部は駆けつけました。6月の風がバラの香りを運ぶ「山形県村山市東沢バラ公園」へ!

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*3月31日発売の『ガーデンダイアリーVol.9』に、「麗しのバラ園を女子高生と歩く」の記事を掲載。美しい東沢バラ公園のページを、ぜひ開いてご覧ください。

園内ガイド承ります。無料です。

東沢バラ公園の入り口近くに設置されたテントには、「園内ガイド承ります」の表示。ボランティアで園内ガイドを引き受けているのは、制服姿が爽やかな、山形県立東桜学館高等学校の生徒さんたちです。昼が近づくにつれて、入園者の人数はどんどん増え、園内ガイドのテントの前には、ガイドを望むお客様たちが長い列をつくります。7ヘクタールにも及ぶ広いバラ園を歩くには、ガイドさんたちがとても頼りになるのです。ローズドーム? クラシックガーデン?  オールドローズ園? さて、まず、園内のどこへ向かいましょうか?

風が運ぶバラの香りに包まれて、みなさんの笑顔がとっても素敵!

高校生によるバラ園の園内ガイドのボランティア活動は、地元のバラ愛好家の方の発案により、高校の先生方の協力と生徒会、村山市の賛同を得て、十数年前にスタートしました。新設の東桜学館高等学校では、生徒課の菅睦子先生(写真右から2番目)のもと、園内ガイドのボランティアが引き継がれています。園内ガイドに備える勉強会は、毎年、村山市のバラ愛好家のみなさんが引き受けていて、その勉強会に参加した高校生たちは、ガイドに必要なバラの知識を、アッというまに覚えてしまうのだそうです。

森の深い緑と3つの湖に囲まれた
美しいローズガーデン

毎年6月上旬から9月下旬にかけて、約750品種2万株を超すバラがあふれんばかりに咲き誇り、写真中央に見えるローズドームのあたりは、優しいバラの香りで満たされます。その素晴らしい香りが評価され、東沢バラ公園は、平成13年には、環境省から「かおり風景100選」の認定を受けました。モダンローズからオールドローズまで、さまざまなバラが幅広く集められたガーデンです。

女子高生たちに人気のバラは?

園内ガイドのボランティアに参加している高校生のみなさんに聞きました。

—————好きなバラは何ですか?

「‘プリンセス・ミチコ’が好きです」「色がきれいな‘ジャルダン・ドゥ・フランス’」「鮮やかなオレンジ色のバラ、‘リオ・サンバ’が好きです」「皇室のバラです。とくに愛子さまのバラ」「ここ村山市でつくられたバラ、‘むらやま’が好きです。小さいけれどきれい!」

「‘ダブル・デライト’。名前は二重の喜びという意味で、反り返った赤と白の2色の花びらがかわいくて好きです。とてもいい香りがします」(写真のバラは‘ダブル デライト’)

「1999年。私たちと同じ年に生まれた、『村山市』のバラです」

今回、取材チームをガイドしてくれた千紗さん、あゆみさんは、どちらも高校3年生。「東沢バラ公園に来られたお客様に、ぜひ見ていただきたいのが、この村山市オリジナルのバラ‘むらやま’です。バラ交流館の近くに植わっているので、見つけてくださいね。このバラ‘むらやま’が誕生した1999年は、ちょうど私たちが生まれた年です。同い年のバラだから、特別な思い入れがあります」。ちなみに千紗さんのお気に入りのバラは‘エンプレス・ミチコ’。あゆみさんが好きなバラはロサ・グラウカなのだそうです。

アンダーパスを進むと、湖を背景に咲き誇るオールドローズのエリアに。

東沢バラ公園の見所のひとつは、深い緑色を映した湖沿いに咲くバラ。他のバラ園ではなかなか見ることのできない光景です。このピンクのバラは‘ノアメル’。流通名は‘アップル ブロッサム’。強い耐病性を備えた、丈夫なバラです。

コロコロまるいピンクのバラがあふれるように咲いています!

このバラは‘ローブリッター’。広いスペースに自由に枝を伸ばしたバラの自然樹形を見ることができるのも、このバラ園の大きな魅力です。

優美なオールドローズの花から、長いバラの歴史と文化が薫り立ちます。

ボタンアイが特徴のピンクのバラは‘プティット・リゼット’。1817年、フランスのヴィベールによって発表されたオールドローズです。飾り萼(かざりがく)と呼ばれるつぼみの萼にご注目。素晴らしく優美です。

このバラの名前は‘レダ’

‘レダ’は、ギリシア神話に登場する美貌の王妃の名前です。白い花びらの縁ににじむ紅色にご注目。妖艶な美女が、その美しい頬にさっと紅をはいたパフのような雰囲気です。

バラの咲く湖の畔で、園内ガイドを引き受けてくれた女子高生にインタビュー!

————バラのどんなところに興味を引かれますか?

「バラって赤くてこんな形、というイメージが私の中にあったのですが、園内を見て回ると、これがバラ? とびっくりするようなものがたくさんあって、おもしろいです」

————バラ園のガイドのボランティアをやってみて、どうですか?

「お客様たちに喜んでもらえて、よかったです」「すごーく楽しいです」

では、「東沢バラ公園・園内マップ」をどうぞ。

■今年のバラまつり開催予定
2018年6月1日(金)~7月8日(日)
(秋のバラまつりは9月中旬から下旬頃)
■東沢バラ公園住所
〒995-0023 山形県村山市楯岡東沢1-25
■問合せ
村山市商工観光課 TEL.0237-55-2111

バラを満喫したあとは、もちろん!
山形名物のおそばをいただきまーす。

山形県内の「そば街道」発祥の地といわれる村山市。13軒のおそば屋さんは、どこもハシゴしたくなるおいしさです。B級グルメとして人気の「冷たい肉そば」も見逃せません。東根市の「大けやき」は、「冷やし鳥肉そば」が評判のお店です。鶏肉のチャーシューとネギ、鶏のうまみの効いたスープがたっぷり。揚げたてのゲソ天がついています。一度食べたら、また食べたくなる味です。

摘みたてのサクランボの旬のおいしさにびっくり!

山形といえばサクランボ! 6〜7月には、観光果樹園で摘み取り体験を楽しめます。摘みたてのサクランボを食べると、旬のおいしさに、きっとびっくりするはずです。

■問合せ
村山市商工観光課 TEL.0237-55-2111

Credit


文/安藤明
八月社代表。「ガーデンダイアリー」編集長。2002年〜2013年まで季刊雑誌「マイガーデン」(マルモ出版)編集長。「大成功のバラ栽培」「北鎌倉のお庭の台所」「育てて楽しむオリーブの本」など、書籍制作も多数。


写真/albert_sun3

製作/八月社(ガーデンダイアリー編集部) http://hachigatsusha.net/

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