咲かせて、眺めて、飾って嬉しい、花のある暮らしにオススメの植物をセレクトしてご紹介。初夏のガーデンに涼しい景色をつくるアジサイの種類と、飾り方のアイデアを、小さな庭のある暮らしを楽しむ前田満見さんがご紹介します。

雨の似合う庭より

30坪の庭を持ち、花を育てて15年になります。紫陽花は、マンション暮らしの頃から鉢植えで育てていました。小さな庭を持つようになって、少しずつ増えていった紫陽花は、今10種類になりました。紫陽花の色が鮮やかさを増してくると、いよいよ梅雨の季節。ひと雨ごとに深まる庭の緑に、アナベルやガクアジサイ、ヤマアジサイがしっとりと映える風情は、眺めているだけで心が和みます。

 

紫色のヤマアジサイは、庭づくりを始める以前に鉢植えで大切に育てていたもの。シンボルツリーのヤマボウシとともに、最初に植えました。この庭の成長をずっと見つめてきた一番の古株です。

 

ピンク色が鮮やかな‘アジアンビューティー’は、ヤマアジサイとセイヨウアジサイの交配種。ヤマアジサイの可憐さとセイヨウアジサイの強健性を兼ね備えています。日向日陰を問わず植えられるうえ、小ぢんまりとした花はどんな草花とも相性が良く、芽吹きの美しい銅葉も素敵です。

 

北東の庭は、一重のつるバラ‘キフツゲート’と、ヤマアジサイ‘白舞子’が咲くシェードガーデン。下草のみずみずしいギボウシが清楚な白い花を引き立てています。

 

自然の山の中で見たヤマアジサイの景色をお手本に、雑木の足元にいくつか植えています。小株だったヤマアジサイも、10年近く経って立派な大株に。凛とした野趣あふれる風情に目を奪われます。

 

 

紫陽花の愉しみ方

紫陽花を切り花でも愉しみたくて、バードバスに水を張って浮かべてみました。水面を彩る多様な花の色と形が、互いを引き立って合って華やか。水に浮かぶ様子も涼しげです。

 

咲き始めの白色から黄緑色へと褪色する‘アナベル’は、色のニュアンスが美しいうえに大輪。それだけで存在感抜群なので、白い器にバサッと無造作に活けるのが好きです。

 

ときには、オアシスベースを利用してつくる紫陽花のリースも素敵です。隣り合う色のグラデーションを楽しみながら一房ずつ挿していきます。テーブルの上に置くと、季節感を存分に味わえる華やかなしつらいに。

 

写真&文/前田満見