ガーデニング作業が一段落するこの時期に、春を待ちながら庭やベランダでやっておきたいことに、塗装があります。冬から早春は空気が乾燥しているので、塗装作業もはかどる、ぴったりの季節です。春を迎えて色とりどりの花が咲き始めると、お手入れしていなかったベンチや棚、フェンスが色あせて見えてしまい、がっかり……。そうなる前に塗装しておきたいものと、オススメの塗料をご紹介します。

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チョークペイントで小物のお色直し

古いペイントを剥がす作業や、下地を塗る必要もなく、何度も塗り重ねなくても仕上がる手軽さと、おしゃれなカラーバリエーションで人気の「チョークペイント」。イギリスのインテリアデザイナー、アニース・ローンさんが「誰でも簡単に使用できる塗料」として開発し、近年はガーデンショップでも取扱店が増えている塗料ブランドです。乾燥も早く、仕上がりがマットな「チョークペイント」は、ヨーロッパの歴史や文化からインスピレーションを受けたという37色のバリエーションがあり、柔らかな色味が揃っています。

ペイントにトライ!

ここで塗装するのは、小さな木製の花台。ナチュラルな木目が気に入って、ベランダに使っていましたが、経年変化でずいぶんくたびれてしまいました。水のシミも多く、このままでは朽ちてしまいそう。そこで、チョークペイントでお色直し開始! シャビーな仕上がりを目指して、1回目に「パリスグレー」を塗り、乾いた上から「オールドホワイト」を塗り重ねます。写真右は、パリスグレーを全体に塗った後です。

1度目の塗装の翌日、2度目の塗装として「オールドホワイト」を塗り重ねます。下に塗った「パリスグレー」が少し残るように、「オールドホワイト」は、ササッと刷毛目が残る程度に軽く塗って終了。チョークペイントは、炭酸カルシウムが主成分の水性塗料で、室内で作業しても臭いが気にならないので、ベランダガーデナーにオススメです。外壁やガーデン家具、メタル、コンクリート、テラコッタなどにも使用できるので、小物をちょっとお色直しするのに向きます。

くたびれた花台がたった数時間の塗装でリフレッシュ。背景が変われば、見慣れた植物も生き生きと見えます。

木目を生かしたオイルフィニッシュ

ベランダに置きっ放しのチーク材のテーブル&チェアのセット。購入時はオイル分が多くて艶っぽかった表面が、風雨にさらされて約2年でくたびれた雰囲気に。ニスの皮膜がないナチュラル塗装のガーデン家具は、木の風合いを生かしたオイルを染み込ませる「オイルフィニッシュ」でお手入れします。まずは、ほうきで砂埃を取り除きます。

ペイントにトライ!

今回使ったのは、イギリス、ワトコ社製の「木材専用オイルフィニッシュ」。サラッとしたオイルで、木の調湿機能を損なわず、割れや狂いを抑える効果があります。塗装の方法は、オイルを直接木部に垂らし、ウエス(着なくなったTシャツなどを切ったコットン製の布)で拭きながらオイルを染み込ませていきます。汚れがこびりついていたり、ツヤを出したい平面には、目が細かい#400前後のサンドペーパーで研磨しながらオイルを染み込ませる方法もあります。

*軒が深いベランダ用の家具のため、ここでは屋内用の木部用オイルを使用しました。一年中戸外に置くガーデンファニチャーには、耐候性が高い屋外専用の塗装剤もあります。

木部の全面にオイルを染み込ませたら、乾いたウエスで拭き取りながら磨きます。色褪せの具合によっては、2〜3回塗り重ねるとしっとりとした仕上がりに。左がオイルフィニッシュ前。右がオイルフィニッシュ1回終了後。オイル塗装のウェットな仕上がりを保つためには、半年に1回の使用がオススメです。

フェンスなどの構造物を塗装する

ガーデンやルーフバルコニーなどに設置されているフェンスや構造物などへの塗装は、塗る対象物を動かすことができないので、2日以上晴天が続く日を選んで作業するとよいでしょう。また、構造物の近くに木が植わっていたり、つるバラを這わせている場所は、剪定と誘引のタイミングを考えながら行う必要もあります。冬は一年で一番日が短い時期なので、塗装する面積によって、スタート時間や、その日に終わらせる広さを予測しておきましょう。

塗装前の準備

床面や外壁、アーチなど、塗装する対象物の近くにあり、塗料がつくと困る部分には、マスキングテープを貼ったり(写真左)、ビニールなどで覆って養生しましょう。写真右端の、養生シートとテープが一体となった養生資材「マスカー」を使うと、広い面積を簡単に養生できます。塗料を購入する際、近くに並んでいるので一緒に買っておくと便利です。

【養生資材「マスカー」の使い方】
フェンスの向こう側にテープを貼りながら、畳まれた薄いビニールを手前に引き出してマスキングテープでビニールの端をとめます。塗装作業は、気をつけていても思いがけない場所に塗料が落ちたり飛んだりするので、養生は必須。近くに樹木や植物などがある場合も、数日の間なら養生しましょう。

防腐剤のみ塗った状態のフェンスを、マットな白色にペイントしました。左が塗装前。右が塗装後。反射の効果でバルコニーが明るくなりました。しっかり養生していたことで、塗装後は養生テープを剥がすだけで周囲の汚れもなく、きれいに仕上がりました。

ガーデン家具や構造物の塗装は後回しにしがちな作業ですが、仕上がったときは達成感があり、お庭もグレードアップします。ガーデニングシーズン到来までにぜひ、身近なものをペイントしてみましょう!

Credit

写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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