3月とはいえ、まだまだ寒い日が続く季節です。そんな時期に注目したい植物の一つが、寒さに強くて冬も丈夫に育ち、喉の調子を整えてくれるハーブティーになるなど、使い勝手のよいタイム。よく知られる代表的なハーブですが、実はいろんな品種があるのをご存じですか? 今回は、そんなタイムたちと活用方法をご紹介します。

タイムとは?

タイムは小型の木本類で、料理の風味づけやハーブティーに使われる植物です。料理では、主に煮込みや焼き物に使われ、主張しすぎず爽やかさを加えてくれるので、幅広い食材や料理にマッチします。

庭植えにしても60㎝ほどの高さでこんもり育ち(地面にべったり這う這性種もある)、小さい葉や花が他の素材を邪魔せず引き立ててくれるので、ガーデニングにおいても幅広いシーンで名脇役として活躍しています。

寒さにはとても強いのですが、夏の高温多湿を嫌うので、水はけと風通しのよさを確保して育てます。庭に植える場合は、水が溜まらないように、低く畝立てするか斜面に植えましょう。夏は刈り込むか、枝をすいて風通しをよくします。鉢植えで育てる場合は、プラスチックの鉢よりも、通気性のよい素焼き鉢がオススメです。

タイムいろいろ

単に“タイム”という場合は、一般的にコモンタイムを指しますが、園芸用に流通しているタイムには、葉の色や香りの違うさまざまな種類があります。

コモンタイム

ごく一般的なタイム。料理に使われたり、ハーブティーとして流通しているのはこのタイム。

レモンタイム

レモンの香りのするタイムです。レモンの風味が加わることで、コモンタイムより飲みやすいハーブティーになります。

ゴールデンレモンタイム

美しい黄色い斑の入ったレモンタイムです。夏になると斑が消えてしまうことがあります。

シルバータイム

白い斑の入ったタイムです。コモンタイムに近い香りがします。

ロンギカウリスタイム

造園工事によく使われている這性のタイムです。丈夫でグラウンドカバーに最適。春に一斉に花が咲き、まるでピンクの花のカーペットのようになります。

フォックスリータイム

白斑の入る這性のタイム。寒くなると紅葉して葉がピンクになるのがまた可愛いです。

葉の色や株形の違いを意識して寄せ植えやガーデン素材に使うと、色彩のアクセントや高低差でリズムをつけたりとメリハリが生まれて、ガーデニングがまた楽しくなります。

寄せ植え素材にもオススメ

タイムは寒さに強いので、秋冬から春にかけてパンジーとの寄せ植え素材にもピッタリです。

パンジーのほか、主木にローズマリーを使って高さを出し、シルバータイムの葉色でアクセントをつけ、這性のロンギカウリスタイムを鉢の縁から垂らしてみました。

タイムのハーブティー

育ったタイムはハーブティーに使えます。

枝を切って生のままティーポットに入れ、お湯を注いで3分くらい蒸らして完成。

90℃以上の熱いお湯を使います。葉の抽出時間が長くなると雑味が多くなってクセが強くなるので、葉を入れたままにしないほうが美味しく飲めます。

殺菌効果が強く、痰を取り除いたり、喉の調子を整えるハーブティーとされています。風邪の予防の他、花粉症の予防にも有用といわれ、うがい薬のように使ってもいいようです。

観賞してよし、お茶にしてよしのタイム。暮らしのお供にいかがでしょう?

<注意点>

子宮を刺激する作用があるため妊娠中の方は多量の使用は避けてください。自然の恵みが詰まったハーブですが、妊娠中・授乳中の方、治療中の病気がある方、体質等の心配がある方は、使用できない種類もあります。使用する前に、かかりつけの医師にご相談ください。

また、ハーブは薬ではありません。健康状態が気になる方も医師にご相談ください。

Credit

写真&文/ざおうハーブ

宮城県蔵王山の麓で130種類以上のハーブを生産するハーブ農家。農園では季節ごとに摘み取り体験を行っており、5月下旬~6月中旬まではカモミール摘み、6月中旬~9月下旬バジル摘み、5月~11月パクチー摘み、6月~10月ミント摘みが楽しめます(摘み取り体験はお問い合わせください)。オンラインショップではハーブの生葉やドライ、苗も販売しています。

「ざおうハーブ」
宮城県刈田郡蔵王町大字矢附字林前88-1
0224-29-3570
https://www.zaoherb.com